記憶の中の風景

「アイツは、いろんなトコ行って、仕事はしてんのか?」

とは、マヤリモ日記をいつも読んでくれてるケンちゃんの言葉。

ケンちゃんとは、従姉の旦那さんで、僕らの兄貴分的な存在。

確かに自分のブログを振り返ってみると仕事に関することには、ほとんど触れてませんね。

なので、たまには仕事について。

僕は、リハビリの仕事をしていて、対象者は主に認知症の方々。

活動性が低下してしまい終日ベッドで横たわる。

その為、他人との交流や日常の刺激から遠ざかり、結果、体と脳の働きが低下してしまう。

そんな悪循環の生活を送る方が多く、僕が担当するAさんもその内の一人なんです。

Aさんは、笑顔がとても素敵でユーモアもあるお茶目な70代女性。

だけど、いつもベッドスペースのカーテンを閉め自室にこもりがち。

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記憶力の低下も著しく、話した内容も10秒と経たないうちに忘れてしまします。

昔の記憶は「保育所の給食を作っていた」という仕事の話ばかり。

初めは保育所の名前や家の周りのコトなど思い出すことが出来なかったのですが、

記憶をひも解くように会話をしていくと、徐々に

「家の近くのお寺の名前」 「 保育所の名前 」「 通勤路 」 などAさんの口から出てくるようになりました。

Aさんにとって 「 保育所で働いていたコト 」 という記憶は鮮烈に残っています。

自転車で毎日、陸橋を渡って通勤していたコト、仕事は大変だったけど子供たちが喜んでくれる顔を見るのが
本当に楽しみだったコトなど、いつも笑顔で話してくれます。

せっかくだと思い、先日、ブロンプトンでAさんの記憶の中にある風景を探しに行きました。

Aさんの街まではマヤリモ家から33キロ。

ポタリングをしながらAさんが思い出してくれたキーワードを基に推測で街を彷徨います。

そして、見つけました。

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家の近くにあったというお寺。

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自転車通勤で通っていた陸橋。

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そして、Aさんが勤めていた保育所。

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残念ながら保育所は閉鎖されていて建物も寂れていましたが・・・

撮ってきた写真をAさんに見せると、

「嬉しい、懐かしいわ~」「そうそう、この陸橋をね・・・」と懐かしみ喜んでくれました。


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認知症リハビリに回想法というものがあります。

昔話をしながらその人の記憶を呼び起こし、その人が生き生きと輝いていた時を思い出していただき、

うつ状態を軽減させたり自尊心を再獲得して、認知症の進行を抑制させるいうものです。

今回のAさんの記憶の中の風景が今後のリハビリに活かせていけたらイイなぁ。

なんて、マヤリモ日記、珍しく仕事に関する記事でした。

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ケンちゃん、マヤリモ、しっかり働いていますよ~!(笑)

< おまけ >

新しいコトを覚えるのが困難な認知症。

記憶保持時間10秒ほどだったAさん、最近、マヤリモの名前を覚えてくれました~!

リハビリの方も「懐かしい写真を見るために」リハビリ室まで来て運動してくれるようになりました~!
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プロフィール

マヤリモ

Author:マヤリモ
大田区蒲田在住の37歳(男性)
職業は作業療法士(OT)
家族は高校時代からの縁で結婚した妻 しーちゃん と昨年9月に生まれた娘の はな。
いろんなコトに興味を示してしまうのが長所でもあり短所。結果浅く広い趣味が・・・。日々の出来事も交え綴って行きたいと思います。

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